音楽について雑記
Apple Musicに登録してから数ヶ月が経過し、いつの間にか無料期間も終わって課金勢となりました。そろそろまたItunesカードを購入しなければいけません。
中学時代以降ビートルやオアシスを出発点にいろいろバンドを辿って行きましたが、今年に入ったあたりから新しいものに手を出すのに躊躇するようになりました。レンタルをするにも近場のTSUTAYAに置いていないケースがだいぶ増えてきたり、CDを買おうにも、買ったはいいが気に入らないという可能性とコストのつり合いを気にして購入を渋るようになったりしたのがだいたいの原因です。趣味のことなので本当なら気前よくお金を使いたいものですが。そしてもともと偏っていた好みが比較的和らいで幅広く受け入れるようになったために、次はどうしてもこれが聴きたい、と的を絞れなくなったこともあります。そんなところだったので、AppleMusicのサービス開始は非常にありがたかったです。
しかし登録して以降なかなか節操無く手をのばしているので、何が自分の好きな音楽なんだかちょっとわからなくなってきてしまいました(聴いていて、ふと自分は本当にこれが好きなんだろうかという気になってしまう)。ここでは自分の中で整理するために、この数ヶ月で特に興味をもった音楽を適当に並べます。(Youtubeのリンクを貼るのでよければ。たぶんそのジャンルにおいてはだいぶミーハーなチョイス。)
おそらく、Oasisから音楽を好きになった人は、WikipediaのOasisのページを熱心に読んでしまったりしたために、よく知りもしないのに音楽の好みに関して呪いのようなこだわりができてしまったというケースも多いんじゃないかと思います。私がまさにそうなのですが。そのせいかブラックミュージックは長いこと抵抗が強いジャンルでした。(メンバーがヒップホップについて否定的な発言をしたことがある)
しかし近年そのこだわりもなくなってきて、ブラックミュージックを聴いてみたいなと思うようになってきたところに、Twitterで音楽ファンがこのD'angeloの話題について盛り上がっているのを目にしました。90年台にネオ・ソウルというジャンルを開拓したアーティストで、昨年、十数年ぶりに新作を発表したそうです。
偏見というのは恐ろしいもので、なんとなくブラックミュージックって恐いムキムキの兄ちゃんが装飾品をジャラジャラつけて据わった目で煽ってくるようなイメージがあったんですよね(仮にそれが悪いならロックはどうなんだという話だが)。よく知らないけどなんとなく避けていたのです。
しかしこのネオ・ソウルと呼ばれる界隈はジャズなどの影響が強いらしく、聴いてみると思ったより落ち着いた雰囲気の曲が多いです。ネオ・ソウルに分類されるアーティストをいくつか聴いてみたのですが、エリカ・バドゥも好きでした。
そこでこの辺のルーツを辿ってみようと、もう少し前の時代のソウル、R&Bを聴いてみようと思いました。
これまた偏見で、なぜか今まで個人的にスティービー・ワンダーに対しては俗っぽい曲のイメージを抱いていました。おそらくTVで聞いたisn't she lovelyのイメージかと思われます(これも改めて聞くとそんなに俗っぽいというわけではないのですが。)それがこんなにかっこいい曲をつくる人だったんだなあと、だいぶ認識が変わりました。そもそも60年台から活動していたことを知りませんでした。この界隈にはまだまだ誤解がありそうです。
それから、私の好きなThe Libertinesのピート・ドハーティが敬愛するエイミー・ワインハウスを聴いたこともソウルに興味をもったきっかけでした。2000年台のアーティストですがレトロな雰囲気で、歌声がとても魅力的であり、メロディも聴きやすいです。彼女はアルコールやドラッグの問題の末に2011年に27歳で亡くなってしまったそうですが、そのようなエピソードもある意味でカリスマ性を感じます。
一方で、ダンスミュージックなどももともと得意ではなかったのですが、ストーン・ローゼズが好きだったことからニューオーダー、ハッピーマンデーズあたりを少しずつ聴くようになって抵抗が薄れ、果たしてその流れと言っていいのか、最近はエレクトロニカも知りたいなあと思っています。
このあたりの音楽は少し聴いてみてもかっこいいと思う一方、たまにふと「あれ、今私は何を聴いているんだっけか」と思うことがあります。まだ大まかにどういう音楽かというのを掴めておらず、曲ごとの違いがうまく言語化できません。
Aphex Twinは苺ましまろなどいくつかのアニメでオマージュされているそうなのでその辺の関係も気になります。
そういえば、Radioheadの「Kid A」はたぶんエレクトロニカの影響が強い作品なのだと思うのですが、これも長らく苦手だったりしました(bendsやOKcomputerは昔から好き)。周りにも「Kid A以降のRadioheadはわからない」という人が多かったので、その影響に引っ張られていたところもあります。それこそ昔は聴いたら気が狂うくらいには思っていたかもしれません。それでも上のような曲を聴いたあとだと、Kid Aも「なんだ、そんなに複雑なものでもないのかな」と思えます。それらと比べるとまだだいぶロックに根付いているような感じがします。新しいものに手をのばすと、既知のものも印象が変わってくるんだなあと実感しました。前述のR&Bやソウルを聴いて以降、それまであまり良さがわからなかったRolling Stonesがだいぶ聴きやすくなったことからもそう思います。
そして興味を抱きつつもどこから手を出そうか迷っているのがクラシックで、これは目に見えて広い沼だなあと彷徨っています。
今のところ作曲家としてはラヴェルの作品を聴いています。もともとラヴェルはボレロが有名なことくらいしか知りませんでした。ボレロは私の世代だとデジモンで馴染み深い人も多い印象です。個人的にはクレヨンしんちゃんの酢乙女あいでもあります。上のピアノ協奏曲を聴いたのがきっかけで好きになりましたが、スペイン狂詩曲という曲もいいです。ちなみにラヴェルは「管弦楽の魔術師」という呼び名があるらしいです(かっこいい)
他に気になっているのは、アニメ氷菓で一部使用されていたバッハ、ソ連のショスタコーヴィチ、「悲愴」が好きなのでベートーベンなど。
そんなこんなでいろいろと今まで聴かなかったような分野も試しにかじっていますが、ロックの馴染みのものの周辺では、デヴィッド・ボウイをあまり聴いていなかったので、ベルリン三部作をよく聴いています。近々新しくアルバムを出すらしいので楽しみにしています。
特に新しく気に入ったのはこんなところです。最近はもっぱらダウンロードで音楽を聴いていてCDはあまり買っていないのですが、逆にアナログレコード文化への憧れもあったりします…しかし金銭面や住んでいる部屋のことを考えると今はまだレコードは手をだせないなあという状況です。もう少し歳をとったら、と密かに思っています。それまではいろいろな分野の音楽を試してみたいです。